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コーティングのメリットとは?


1.未処理の工具と比較して、切削、送り速度を高め加工時間が短縮できる。
2.工具の交換回数を減らし、段取り、不良品発生コストの節減
3.被膜の持つ科学的安定性は、加工時の構成刃先の発生を抑える。

大志技研株式会社のこだわりはコーティングの選定

当社では、お客様に最も適したコーティングをご提案させていただきます。以下の情報をいただければ当社よりご提案させていただきます。

  1. 切削の条件(被削材の材質等)
  2. 湿式か乾式か
  3. 現行使用しているコーティングの種類(ない場合は結構です)
  4. 刃物のサイズ
  5. 要望や困っていること

全て必要ではなく、断片的な情報でも大丈夫です。

 

コーティングをかける前に

当社で取り扱っているコーティングは、PVD方式*1で行われ、処理温度は500℃です。

コーティング可能な材質

ハイス、超硬、サーメットでしたらコーティング可能です。 他の材質については、530℃以上で二回焼き入れをしていることが条件になります。(目安) SK材、SC材ですと、コーティングの熱で組織が変化し、剥離の危険が高いです。

ロー付けの工具(例超硬付刃エンドミル等)

基本ロー付けした切削工具は、コーティング出来ません。
理由 蝋がコーティングの熱にて溶けてしまい、母材から刃が外れてしまうからです。

例外

①元々付刃の工具でコーティングがかかっている物については、蝋がコーティング の熱にも耐えることが出来る品物と判断されますのでコーティング可能です。
②蝋付け温度が700℃以上であること 組み立て部品でないこと。単一部品であること。

コーティング一覧表

種類 硬度 被削材硬度 最高使用温度 摩擦係数 適している加工
TIN 2,300   600℃ 0.4 ゴールド 凡用性の高いコート
TICN 3,000   400℃ 0.4 ブルーグレー 金型加工に適している湿式で使用すると効果大
TIALN 3,300 HRC~50 900℃ 0.3~0.35 バイオレット 金型向けコート
乾式での使用に適している
Alcrona
(アルクローナ)
3,200 HRC~54 1100℃ 0.35 ブルーグレー 高温でのミーリング、乾式加工
周速度を上げることができる加工能率の向上に適している
ALNOVA
(アルノバ)
3,200   1100℃ 0.35 ブルーグレー 超硬エンドミルに特化したコート
高温、耐酸化に優れている
ALDURA
(アルデューラ)
3,300 HRC~65 1100℃ 0.35~0.4 ブルーグレー 高硬度の被削材での加工
超硬工具専門のコート
HERICA
(ヘリカ)
3,000   1100℃ 0.25 カッパー 超硬、ハイスドリルのコートに最適
ドリルなら乾式、湿式双方対応可
CRN 1,750   700℃ 0.5 ブラック アルミ、真鍮、銅等の非鉄金属の切削加工に適している。
DLC 3000~4,000   300℃ 0.1 ブラック 溶着、付着防止に適している
軟質金属用加工工具に最適
LATUMA
(ラツーマ)
3,000   1000℃ 0.35 グレー 高性能の汎用コート
ステンレス鋼のミーリング加工等やドライ、湿式加工
PERTURA
(ペリツーラ)
3,200   1000℃ 0.25 パープルグレー 超硬ドリル専門のコート
鋳鉄や鋳物等加工が困難とされていた被削材の加工

*HERICA(ヘリカ)コートは、2013年末をもちまして終了とさせていただきます。
代替品としてLATUMA(ラツーマ)やPERTURA(ペリツーラ)コートをご利用ください。
薄膜処理=TIN、TICN、Alcrona(アルクローナ)コートのみです。

膜厚径

*膜厚径は6~10ミクロンです。薄膜のコートをご希望の方は、注文書にその旨の記入をお願い致します。
特に薄膜(リーマ用のコート 膜厚2~4ミクロン)のコートはリーマ等寸法に厳格なものに最適です。

酸化処理

酸化処理されたドリル

酸化処理済ドリル

酸化処理=ドリルによく付いている黒い表面処理の事です。

その他のコーティング

DIA(ダイヤ)コート、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)コート、酸化処理は当社にて扱っております。

WPC処理=表面に凹凸をつくり、コートの密着性をよくする処理です。 WPC処理についても、当社にて扱っております。

当社おすすめコーティング

PERITURAコーティング(NEWコーティング)

このコーティングは、超硬ドリル専用のコーティングで、従来難削材と言われてきた鋳鉄やインコネル等高硬度の被削材に適しています。本年度で終了するHERICAコーティングの後継に当たります。難削材にてお困りのお客様は是非ご検討ください。

用語解説

PVD

PVD→物理的蒸着法のことです。

このPVDによる成膜方法は、コーティングの材質を真空炉の中で蒸発させます。そしてその炉の中でイオン化させ、バイアス電圧で加速し、500℃付近で膜生成させるイオンプレーティング法が主流です。


CVD→=成分元素を分子状にガス化し、化学反応によって被膜を形成させる方法のことです。

処理温度がPVD方法と比較して高温(大体700~1200℃ぐらい)になる点とマスキング(一部コーティングがかからないようにするために行う処理のこと)が出来ない点という2つの特徴があります。

DLCコーティング

DLCコーティング

処理温度が280℃と通常のPVDコーティングと異なり、低温でコーティングができるという利点があります。又薄膜にて処理することが可能で、0.2~0.5ミクロン等非常に薄い膜を付けることが可能です。通常のDLCコーティングでしたら0.5~3ミクロンにてコーティングすることが可能です。

水蒸気処理(ホモ処理)

水蒸気処理(ホモ処理)→ドリルにてこの処理を行っています。

ホモ処理は500~550℃の水蒸気中で30~60分加熱し、工具表面にFe3O4を生成させるもので、水蒸気処理とも呼ばれています。この被膜は多孔質のため、切削油剤を保持し易く、摩擦熱の発生を少なくし、溶着を防止します。従って、溶着を生じ易い軟らかく粘い被削材に有効です。 当社では、この処理をおこなっております。

窒化処理→ドリル、タップ等にて使用されています。

窒化処理は500~600℃で鋼の表面層に窒素を拡散させて硬化する処理方法で、塩浴軟窒化、ガス窒化、イオン窒化などがあります。表面を硬化させて耐摩耗性を向上し、また摩耗係数が減少し、工具寿命を延ばします。適用については、耐摩耗性を必要とする鋳鉄などの切削に効果がありますが、欠けが生じ易い加工には注意が必要です。

 

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